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2021年度楽曲「陽炎」

テーマ「ヒノトリ」


【1部】

荒廃し枯れた灰色の大地、心が疲弊し未来に絶望する人々、そんな世界を示すか のように空は暗く重い雲に覆われていた。 そんな先の見えぬ世の中で、暗闇を晴らすかのように一筋の炎が立ちのぼる。希望の炎は何度もかたちを変え、渦巻き、そしてある時、炎の中から 1 羽の鳥が空 へと飛び立った。そうして飛び立ったその鳥は大空を舞う喜びを知り、生き生きとそれでいて美しく悠々と皆の上空を飛んでいた。人々は炎をまとったその姿形から、畏敬の念を込めてその鳥を「ヒノトリ」と呼んだ。不思議なことにその 鳥の姿を見た人々の疲弊した心は癒され、木々は花を咲かせ、灰色で暗い世界に色をつけた。鳥は自由に生を謳歌していたが、ふと地上を見下ろしてみると、灰色の世界が明るく色づく瞬間を見た。ヒノトリはもしかしたら自分の生まれた意味はこれにあるのかもしれないと感じる。


♪歌詞

夢見た群青果てしなく

羽ばたきひとつ彩づく世界

熱き炎をその身に纏い

進め鼓動の高鳴る方へ


来る未来に心躍らせ

希望をその背に天を舞う

新たな時代の導となれ

おもしろきこともなき世をおもしろく


【2部】

ヒノトリは自分の体に異変を感じ始める。ある夜、上手く飛べなくなったヒノト リは羽を落としながらゆっくりと地上に落ちていく。神々しい炎に包まれていたはずのその体はいまやかげりが見え、かつての輝きを失っていた。ヒノトリは ふと夜空を見上げた。見上げた空には世界に影を落としていた重い雲が晴れ、無数の輝きがあった。そこにある輝きは半永久的にあるはずなのに、自分は生を受 けた一羽の鳥にすぎない。自分の命は永遠でないことを知った。自分は何を成し遂げ、何が残せるだろう_自分の使命に気づけたというのに、残された時間の短さを悟り、自身の無力さに打ちひしがれる。しかし、変わらず闇夜を照らし続ける星々に勇気をもらい、迷いを断ち切った。_きっと僕は永遠ではない、それでも何かこの世界に残せるものはあるはずだ。この命が尽きるその時まで、この世界の希望となり自分の使命を全うするのだ_夜空を見つめる横顔にはかつての自由を謳歌する喜びはもうない。新たな決意を胸に再び翼を広げたヒノトリを、 朝日が照らす。かつてのヒノトリとは違い、自ら世界に希望をもたらすヒノトリ となり、最後の力を振り絞って大空へと再び飛び立っていく。


【3部】

大空を舞うヒノトリの目の奥にはこれまでとは違う決意の炎が宿っていた。自分の命の刻限は近いと知りながらも、世界を救うため、自分の生きる意味を全うするために飛び続けるヒノトリは迷いなく、嬉々とさえしていた。命を燃やす 神々しいその姿は人々の心を揺らし、生きる希望を与える。炎は遂にヒノトリ自身を燃やし尽くそうとしていた。消えゆくその身に、しかし後悔はなかった。自らの使命はまた次の未来へと継がれていくと信じて_ヒノトリは瞬く間にその姿の全てを炎に変え、その一生を終えた。

どれくらいの月日が経ったのだろうか_ある地で暗闇を晴らすかのように立ち上る一筋の炎。炎は何度もかたちを変え、渦巻く。今、その中から新たな希望の炎を纏った小さな命が空へと飛び立とうとしている。


♪歌詞

さぁ燃えろ命の限り

やまぬこの思いを届けたい

我らの彩重なりあいて

永遠に輝く光となれ

よさこいやっさん!!今示せ!

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