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2024年度楽曲「刻志」

テーマ「証」


【1部】

片や刀を振るう意味を忘れ、勝つことにしか興味がなくなってしまった百戦百勝の剣豪。 片や大切な人を守るため剣を極め、その術を後世に伝えることに熱意を注ぐ剣豪。この2 人は昔、潮風に吹かれる大木の下で共に腕を磨き、それぞれ別の場所で名を馳せることと なった。周りは二人とも力が同等だと噂するが、それが気に入らない百戦百勝の剣豪はあ る日決闘を申し込む。もう一方は悩んだ末に、その昔共に過ごした木の下で行うことを条 件に受け入れる。久しぶりに再会した2人は月明かりの下、決死の闘いを繰り広げる。 2 人は剣を振るった。手加減など無い。それは2人だけの空間だった。冷たい潮風が轟々 と吹き荒れ、その荒々しい雰囲気へ呑み込まれていく。


~歌詞~

あの頃とは違う

共に過ごしたこの場所で

月に照らされ強き二人は影となる


ぶつかる想いと違える望み

静かな夜に鼓動が響き

今宵二人の戦いに終止符を



【2部】

俺はお前に勝って最強であることを証明したい。切磋琢磨しながらも共に剣の腕を磨いて きたお前だからこそ、勝ってその喜びを味わいたい。なのに何故、なぜお前は勝ちにこだ わらない…!もっと荒々しくぶつかり合ってこいよ…


2 人で楽しみながら剣を覚えたあの頃と違い、お前は勝ちにしか興味がなくなってしまっ たのだな、虚しい気持ちでいっぱいだ。俺に出来ることはこの刃で、全力でお前の勝ちへ の執念を受け止めるとこだけだ。あわよくば、あの頃に戻れたらいいのに…



【3部】

剣戟が響き渡り、お互いの願いが火花を纏いながら交錯する。ああ懐かしいな、昔2人は ここで共に楽しみながら剣を学んでいたのだ。この時はお互い進む道が違うことなど何も 考えず、ただこの場所に来れば会って剣を交えることができると思っていた。どちらの心 にもやはり会えて嬉しいという感情は浮かんでくる。懐かしいなこの景色、想い、雰囲 気。それは2人で幼き頃同じように鍛錬した日々と変わらなかった。剣を交えながら懐古 に浸っていると、やがて朝日が昇り2人の目に光が差した。わずかに陽光が顔を出し、海 に水光が輝いている。2人はその輝きに見とれて思わず手を止め、遠い記憶を辿る。そし て思い知る。剣豪になれたことそれは1人の力じゃ無かった。剣術を磨いてきた理由は違 えど一生懸命に鍛錬しあった友がいた。二人には共に過ごし、また巡り会える拠り所があ る。そんな事実は光り輝き、変わらない。


太陽が海から浮かび上がり、刀を降ろした2人を照らす。面白きこともなき世を面白くす るのは、自分の心持ち次第である。勝ちにこだわることは無い、刀を通じて得た繋がりや 思い出が証を生み出すのだという考えに至った2人にはもはや戦う理由は無い。2人は幼 き頃の思い出を語り合い共に笑い、泣き合った。あの日々と変わらない瞬間だった。海が 夕焼けに染まる頃、いつまでも変わらない大木を見てこの日を忘れないと約束し、前を向 いてそれぞれの道を強く歩む。ありがとう、一生消えない宝物を与えてくれて。


~歌詞~

あの頃と重なるこの景色で

かつての君とまた出会う

決して褪せぬ証を刻み

新たな道へ進みゆく


響く鳴子に約束しよう

我らの絆は解けない

再び会おう よさこいやっさん‼

この想い永遠になれ

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